歴史に定説なし。気になる古典・古事・古人・古文を総まとめ。


001.秋の田の かりをはらふて 帳面の しめかさりする 宿の福藁 (鹿都部真顔)
002.皆人の 袖や引らん 子日せし 松よりたけの そだつ小娘 (田原舟積)
003.氷柱ほど はしにかゝれる うどんさへ すゝれはとくる 春のひもかは (山東亭)
004.めこどもに わけてやるへき 世話もなし みなひとつつゝ ひらふとしをは (花江戸住)
005.さほ姫の 文もて来ぬる うくひすの はつ音にとけし 雪のふうじめ (藁和都年武)
006.千代かけて 子の日の松の みどりあめ 三けんはりに ひきのばしてん (山陽堂映沙)
007.たのしみは 春待よりも 酒のかん 世をあたゝかに くらすとおもへは (和薬唐子)
008.よい春で ござりますめの はかりよく 江戸をとくゐの かざり鰕ざこ (市川白猿)
009.わかやくと いはれてうれし あら玉の 年もかゝみの かさなれる数 (石垣高伎)
010.三河路や おはぎの山も むらさきの かすみのたなの をちにかゝれり (曲亭馬琴
011.諺の 目に正月の したてもの 針仕事まで よいとしまふり (八千代春木)
012.黒木うる 女もいはふ 雑煮もち くへはおはらの はるは来にけり (清藁注連縄)
013.さほ姫に こそくらべちや 四方山の 笑ふあはゝの 三太郎月 (概唐芋成)
014.道はたで うるもちの名の うくひすは かふても見まく ほしとなくらん (埒明可年)
015.枝かはす 花のいろ香を うくひすの おかやきもちか 人くとぞなく (永楽通宝)
016.くみ糸の 江戸むらさきは 本町の 二丁めよりや 霞そめけん (海沖名)
017.けさはると かざる柳の いとひけは 花も火ともす 梅かかりくべ (大殿若持)
018.明初る 春のみそらの 天がいに からすとびみゆ 鮹の入道 (高根雪風)
019.又ひとつ 嘉例にくれて 行としを 取て御礼は 春に申さん (祝義家樽)
020.うくひすも 音をはるの日も 長談義 あくひましりに ほけきやうとなく (根来庵定規)
021.春くれは 野は紫の ちりめんに 五寸もやうと みゆるさはらび (自分斎下賤)
022.天神の やしろの梅に うぐひすの 声のなまりは とれやしつらん (深草青人)
023.春の花 なかめもあかぬ 子宝の ひましにそたつ 此太郎月 (金多丸)
024.さかりなる 家を継穂の 梅か枝に 匂ひひろむる 花の惣領 (小柄高彫)
025.梅か枝に 年礼帳を かけすてゝ 留守の庵にも 春は来にけり (寸善舎尺丸)
026.あら玉の としの初穂の かくらみこ 腰をおひねり 尻をふる鈴 (一丈帯武)
027.はかりなき おしへは腹に しみわたり 去年の酔いを さますわか水 (森羅亭万宝)
028.鑓ならで かふろかかつく 羽子板や 金箔つきの 春の道中 (木毎花行)
029.ふるとしの しはをのしめに あらためて まづとそさんに 口いはひせん (月花永女)
030.この春は 恋の山住と なりにけり こよみもとらず 姫はしめして (通牛文馬)
031.春またき 室の梅かえ たまされて ひらきかけたる 紙入の口 (育龍軒目安)
032.万歳の 春まだつけぬ としのうちに とくわかやぎし うくひすのこゑ (末広かな女)
033.ゆふべより おきあかしたる そろばんの 玉の春をぞ けさむかへける (柏木葉守)
034.来るはるの 片手に樽の おもたせを いはふてひらく 門松の魚 (花林堂音成)
035.格子先 たつや霞の 袖つきん かふろも見しる 春の色客 (双六齋三賓)
036.雛鶴も わたらぬ閨の 灰吹を きせるにたゝく 里の七草 (魚波繁伎)
037.正月の 十六日の たのしみは あたへ千金 百茶一斤 (渋木弥舎丸)
038.いつかたも としのせき候 いさましく ござれとこゑを 春ぞちかつく (錦織女)
039.としことに いはふてかさる 蓬莱は 居なからにみる 名所なるらん (千代古道)
040.ひらの谷の ふる巣を出て わか宿の つほのうちにそ 来なく鴬 (紀若人)
041.かためつる 氷の関も うちあけて 通れと声を 春の鴬 (紀長人)
042.つれだつて 恵方まいりの 袖頭巾 かふりはふらぬ 中と見へたり (寝牧侭也)
043.山々に 霞ほそひく いはし雲 はるやきのめの 味噌をあけあけ (花毛夜九)
044.いつかたも 御慶を申 あふき箱 今朝は名札を はるの来にけり (鼻下長)
045.くれて行 としの子のこの もちにまで つくる小豆の むらさきのうへ (麦原笛成)
046.けふよりは 小川もはると 思ふたら 氷りし水と 結句とけたり (腹唐好成)
047.梅のはな はるも来たかと しりかほに むかひあふたる 枝よりそさく (地曳長綱)
048.春かせの 愛をは梅の にこにこと わらひかけたる 花の唇 (荷造早文)
049.としたてる 室のみとり子 かくべつに 今朝ハ霞の ちへぢへしさよ (紀志丸)
050.つくはねを とんほうと見む 梅が香の 春ふく風に おはれてそ行 (無智節教)
051.夕べとは 障子ひとへの へたてにて 明れはさても 長閑なる春 (思案有面)
052.青本の 春は来にけり ひとはけに 霞むゐなたの 山東より (蔦唐丸)
053.寝ころんで 梅見る春の あしたかく 気もゆるゆると おきこたつかな (七草鳥人)
054.のどかなる 日をむだことに つかはしと 気もあらたまる 千金の春 (刈穂庵丸)
055.松かせも けさはしつかに ふきぐみの 歌さへみやうが あら玉の春 (襠さゝ褄)
056.佐保姫の おなかもはるの むつきとて 霞の帯を ふたえ廻しつ (鼈甲歯尊)
057.せはしなく まはる車の としの坂 こえてのろりと うしのはつ春 (高砂浦風)
058.ましらなく 甲斐の山家の せいほとて 三本はかり もらふ毛牛房 (紀軽人)
059.春来れは 色を十寸見か こゑまでも めでたくたてる 松の内かな (曼鬼武)
060.さく梅の 花ござしきて うくひすへ 時分つかひを たてる春風 (橘赤実)
061.嘉例にて くふ蕎麦きりも 勘定も のひてうれしき 大晦日かな (紀持方)
062.花ころも はるの山辺に 染あけて はけやかすみを ひきわたしけん (千箱金持)
063.さほひめの とし玉なれや そめあけて 霞につつむ 青柳の糸 (磯鴨女)
064.はる霞 山のかたつみ 袖頭巾 目はかり見ゆる 峯の桜木 (井中家居)
065.明て今朝 はるのくるま井 くみいれん 千とせのつるべ 萬代のかめ (紅葉秋人)
066.短尺に かくまて春の 酔ごゝろ これそわが身の 一升の徳 (槙本太丸)
067.わかゑひす かすみのおくの 首尾もよく つり出したる 春の姫鯛 (透原よし酒)
068.うつくしう 文を好める 梅かゝを かしくととめよ 袖の春かせ (山路赤土)
069.高根から 霞のふとし 尾をひけは このめふき出し 山笑なり (坂上照貫)
070.三味線の そのさほ姫も けふといへは ねしめ静に ひく霞かな (五里霧丸)
071.千金に うるやねつけの 土圭たに けさは霞と 春の立ける (萬佐羅壁也)
072.若水を くむ井のもとの はつわらひ つるつるつると すへる亀のこ (千代例)
073.大黒の はつ子のけふの 膳部には 千代の小松や 引ものにせん (竹節見)
074.あまほしの かきねの竹に はるかけて しぶのぬけたる 鴬のこゑ (曽礼よしかね)
075.明ぬれは 門に舞来る 鶴太夫 けふ徳わかの うらゝかな春 (時行氣人真以)
076.君か代の じんぎ礼智は 神国の ひたふる鈴や しめをはるの日 (繁昌有才仙)
077.のり入の 年始のふみに いつはりの かきそめならぬ 傾城もあり (振鷺亭)
078.乗そめの 舟にすだれを かすませて 見せぬみすしの 糸の棹姫 (海原沖風)
079.文箱の ふうおしきりて 明ぬれは あら玉つきの はるのことぶき (宇和空成)
080.山と名のり 川と名のりて 立あへる 春や霞を 引わけの空 (手引節麿)
081.姉さまの お梅とともに いもとごも はやほころはす 正月着物 (花春人)
082.せはしなく 寝たる夕べに ひきかへて 今朝はしつかに 夜も明の春 (未為成)
083.見わたせは ねこする野辺の はつ子の日 ゐたちに小松 引てゆくなり (正木桂長清)
084.山里は 苗代河豚も なかりけり たゝ鉄砲の 音ばかりして (根元道人)
085.梅の花 じやけんちらす 春雨を たとへは鬼か 蛇のめからかさ (野辺広道)
086.すみた川 かいこきわたる うい年の 御慶めでたく かすみこめ候 (平花庵雨什)
087.松の木の 丸太のうしの 春霞 たてるや千代も くちぬ金蔵 (膾田造)
088.あしかきの まちかきみその あなたより よこに這出る 蟹の紅梅 (鳴瀧音人)
089.ぢやらされて 尾をふり袖の うつり香は 麝香猫にや あら玉のはる (安土繁藤)
090.十八の まつはものかは 色まさる としまさかりの 梅のかほはせ (播鉢植)
091.春来ぬと つけのくし屋の 細工ほと きを引立る うくひすのこえ (生田琴彦)
092.やれ障子 はるの霞の たてひきに 男を飾る 花の兄ぶん (萬代数成)
093.あらためて 明れはかはる 一陽の としの手つまに よい玉の春 (山崎山狸)
094.行としの 雪に合羽を 引ずりて 大道つきの 尻もちの音 (川井物集)
095.金銀を 手に持駒の いさましく 勝てかふとを しめかさりなり (寶倉光)
096.猫もさかな ひくや鼠の としのくれ おはるゝほどに さてもせはしき (軽石泡城)
097.たはかりて 春へ通らん としの関 かけ取ともを たゝきたふして (今日茂遊人)
098.うす霞 ひきそめてより 白さけの さか屋にまかふ 春のあはゆき (酒月米人)
099.うなばらに よれる鰯の かしらより 光さしそふ 初日の出かな (烏亭焉馬)
100.ももしきや ふるき軒端の しのふまて 歯朶ゆすり葉と みゆるはつ春 (銭屋金埒)
タグ

管理人/副管理人のみ編集できます