歴史に定説なし。気になる古典・古事・古人・古文を総まとめ。


001.愛らしの 蕾の花の 兒(ちご)を 圍(かこ)て 我が家族(ともがら)は 常に笑みつゝ
002.智慧づきて 懐きにけらし 白髪(しらかみ)の 祖父も笑むてふ 孫の可愛さ
003.ありたけの 楽(たのし)みのその 危なさの 悪戯事(いたずらごと)を 見張(みはり)かもせん
004.兒(ちご)の事に 關(かかは)りて居れば いろ/\の 物の躾(しつけ)に 骨は折れつゝ
005.漸(やうや)くに 物の條理(ことわり) 知る兒(ちご)の 物言ふ時ぞ 母はうれしき
006.手づからの 育てし甲斐に 幼兒(おさなご)の 敏(さと)きを見れば たゞ笑まれける
007.數多(あまた)子等 誘(いざな)い呼べば 門邊(かどべ)なる 遊戯(あそび)の群に 入りし兒かも
008.我が兒(ちご)は 年齒(よはひ)と共に 才ぞ富む 世になき兒と 人はいふなり
009.兒(ちご)の歳は 積りにけりな いつしかに 我が身怠る 思ひせし間に
010.子等はその 良きも悪きも 遊戯(あそび)には 知るも知らぬも 大方(おおかた)の友
011.今は早や 幼稚園(まなびや)指して 行くべきぞと 兒(ちご)には告げよ 家の誰彼
012.幼稚園(まなびや)へ 兒(ちご)の通路(かよひぢ) 注意(こころ)せよ 始めの程は 送り迎へん
013.三歳四歳(みつよつ)の 頃より起る 事は皆 遂ぞ積りて 習慣(くせ)となり得る
014.道々の 深き道理(ことわり) 兒(ちご)ゆゑに 悟り初めにし 海佞襪らに
015.子等が爲め 春の野に出でゝ 菫(すみれ)摘む 我が花筐(はなかご)に 花は滿ちつゝ
016.千度(ちたび)する 遊戯(あそび)も飽かず 球投や 加留多(かるた)遊びに 氣を晴らす子等
017.乙女(おとめ)子の 羽子に寄る友 夜さへや 夢の通路(かよひぢ) 一(ひと)め讀むらん
018.海草 導く業の 懶(ものう)さも 飽かで心を 盡(つく)してよとや
019.打(うち)つれて 近くの山の 峰に咲ける 花見をすれば 子等喜ばん
020.惡きをば 止めでは同じ 咎(とがめ)なる 手を盡(つく)しても 止めんとぞ思ふ
021.頒(わか)たんと 言ひしばかりに 子供等の 約束の物を 待ち受くるかな
022.いつしかに 智慧の若芽(わかめ)の 長(た)けたれば むべ生長(おいたち)を 早しといふらん
023.才見れば 千々(ちゞ)に物こそ 嬉しけれ 我が身一人の 業(わざ)にはあらねど
024.此度は 物もとりあへず 小學校(まなびや)へ いよ/\入れき 國法(のり)のまに/\
025.能(あた)ふべくば 學びの庭の 海愾 人に優れて 摘む樣(やう)もがな
026.父や母 家の誰彼 暇(いとま)あらば 今暫くの 見張なさなん
027.今年また わけて拔きたる 兄弟(はらから)が 成績見れば 嬉しかるらん
028.兄弟(はらから)は 猶ぞ嬉しさ 増さりける 世人(せじん)も父母も 譽むると思へば
029.心限り 摘まばや摘まん 師の君の 説き示さるゝ 碍院覆澆鬚靴悄砲硫
030.秋草の 樂しく見にし 其日より 遠足ばかり よき物はなし
031.子の躾(しつけ) 有明の月を見るまでに 日毎の習慣(くせ)に なれる早起
032.たまさかに 子等のなしたる 過失(あやまち)は 忘れもあへぬ 訓戒(をしへ)なりけり
033.父母(ちゝはゝ)の 身振をがしき 御咄(みばなし)に しづ心なく 子等の寄るらん
034.誰(たれ)をかも 子の友にせん 過失(あやまち)の あるも日來(ひごろ)の 友からゆゑに
035.父母(ちゝはゝ)が 心も知らず ともすれば 子等ぞ悪戯(あそび)の 日に募りける
036.夏の夜は 蚊火(かび)焚きながら 子供等を 咄(はなし)相手に 父母涼むらん
037.朝毎(あさごと)に 子等の出で行く 學校(まなびや)は 盡くる事無き 珠(たま)ぞ散りける
038.譏(そし)らるゝ 子をば見捨てず 育てにし 親の情(なさけ)の 深くもあるかな
039.淺慮(あさはか)の 子等の過失(かしつ)は 多けれど さりとてなどか 親の捨つべき
040.忍ぶれど 色に出でけり 憂慮(わづらひ)は 物や思ふと 子等の問ふまで
041.進むてふ 子の名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 海惱蕕瓩靴
042.祈りきな 互(かたみ)に子等を 見張りつゝ 末の人格(ひとがら) 普通(なみ)超えよとは
043.愛しての 親の心に 比ぶれば 子供は親を 思はざりけり
044.親々の 慈愛しなくば なか/\に 他人(ひと)をも身をも 愛せざらまし
045.鑑(かがみ)とも なるべき子等は 於(お)しなべて 兒の友達に なしぬべきかな
046.學校(まなびや)を 出づる子等こそ 問ひ答へ 隔てもおかぬ 文(ふみ)の友かな
047.花薔薇(はなうばら) 薫れる朝の 凉しさに 花こそ折らね 子等は來にけり
048.學業(わざ)を勵(はげ)み 秀(ひい)づる學業の 己のみ 呼ばれて賞を 受くる今日(けふ)かな
049.日暮より 家の寶(たから)の 子は寐せて 父母は起きつゝ 將來(すゑ)をこそ謀れ
050.家の爲め 鈍からざりし 我が子さへ 賢(さと)くもがなと 思ひけるかな
051.暇(いとま)だに あれば子供の 遊びたさ 子等は知らじな 親の心を
052.入りぬれば 出づるものとは 知りながら さて待ち遠き この四年(よとせ)かな
053.數へつゝ 卒業(いづる)待つ間の 明暮(あけくれ)は いかに久しき ものとかは知る
054.勉學(いそしみ)の 此頃までは 堅ければ 將來(すゑ)を便りの 吾が身ともがな
055.宵の門(かど)は 閉ぢて暫く 經(た)ちたれど 子等ぞ起き居て 猶學びけれ
056.飽かざらん 遊戯の後の 勉學に 男氣(いさみ)附けんの 讃辞(ほめこと)もがな
057.競ひ合ひて 讀むや何書(なに)とも わかぬ間に 讀み了(をは)りにし 書(ふみ)の蒿(かふ)かな
058.ありたけは 今日(けふ)の復習(ふくしふ) なし置けば いかでか其(それ)を 忘れやはする
059.讀みさして 寝なましものを 猶讀みて 傾ぶくまでの 月を見しかな
060.文(ふみ)の園 分けての花の 深ければ まだ奥も見ず 文の花園
061.勉學(いそしみ)の 長き月日の その甲斐は けふ高等に 入學(はいり)ぬるかな
062.夜をかけて 日々の授業(をしへ)は 修むとも 世に怠りの 子には劣らじ
063.今は唯 巳(おの)れ學ばん 企劃(くはだて)を 人故ならで する由(よし)もがな
064.朝ぼらけ 町の戶々(かど/゛\) 辻々(つじ/゛\)に 誘(いざな)い渡る 生徒(こら)の聲々(こえ/゛\
065.學び合ひ 飽かぬ友だに あるものを 徒(たゞ)に過ごさん 日こそ惜しけれ
066.春の野に 吾等と來れ 文の友 花より外に 舞ふ蝶もよし
067.春の日の 夢心地なる 花蔭に 繙(ひもと)き讀まん 書こそ欲しけれ
068.澤(めぐみ)にも 馴れて日本に 生ひ立てば 嬉しかるべき 御代の民かな
069.物學ぶ 學びの庭の 子供等は 未來(やがて)の國家(くに)の 守護(まもり)なりけり
070.淋しさに 子等を呼び出でゝ 談ずれば いかにも樂し 秋の夕暮
071.夕されば 學びの友を おとづれて 明日(あす)の調べの 問答(とひあひ)ぞする
072.折にする 日露の役の 夜咄は 知らずや後日(のち)の 爲めとこそなれ
073.忠勇の 日本の軍は 勝ちにけり 露西亞(ろしや)の兵氣(へいき) 立ずもありなん
074.歿(う)せにける 廣鵝覆劼函砲鮓耡△ 軍叩覆いさがみ) 全(まつた)かれとは 祈りしものを
075.仕へ來にし 兩親(みおや)が蔭を 寄所(よすが)にて あはれ六年(むとせ)の 歳月(とし)も過ぎけり
076.過ぎし方 ふり返り見れば 樣々の 心に浮ぶ 事の數々
077.日を早み 日々に近づく 中等の 骸も今に 受けんとぞ思ふ
078.今は皆 通ふ乙女の 女學校(まなびや)に 入ると定めぬ 親の御許可(みゆるし)
079.中學校(まなびや)に 受けたる今日の 授業より 湧きかへる如(ごと)の 胸の嬉しさ
080.長からん 春日(はるひ)も知らず 同胞(はらから)の 籠りて今日は 物をこそ學べ
081.兄妹の 書(ふみ)讀む方を 眺むれば 唯嬉しさの 笑(ゑみ)ぞこぼるゝ
082.數多度(あまたたび) さても巳(おのれ)の 讀むものを 讀むに飽かぬは 此書なりけり
083.人の子よ 讀むこそよけれ 眺め入る 何(なに)の書(ふみ)にも 智慧ぞ籠れる
084.年經ては 又此文字や 忍はれん 拙(へた)と見し世ぞ 今はこひしき
085.夜もすがら 文綴る時は 嫌(あ)きやらで 時の經つさへ 覺えざりけり
086.進めとて 兩親(みおや)は我を 祈らるゝ 弛み勝なる 我が心かな
087.八十草(やちぐさ)の 花もまだ見ぬ 秋の野に 今日立ち出づる 蟲の採集
088.汝(なれ)は汝(な)の 級の秀才(すさい)の 一人ゆゑ 身を盡してや 物學ぶべき
089.玉琴(たまごと)よ 彈きなば彈きね 汝が彈かば 忍ぶることの 紛れもぞする
090.見せばやな 造花(ざうくわ)の花の 宛(さなが)らも 似せにぞ似せし 樣(さま)はかはらじ
091.ロンテニス するや授業の 隙(ひま)ごとに 組もをかしき 勝負かもせん
092.我が短艇(ふね)は 竸漕(レース)に勝ちぬ 岸の方の 人こそ囃(はや)せ 小止(をや)む間もなし
093.世の中は 常にも斯くな 後れ漕ぐ 後方(あと)の短艇(ボート)の 撰手(こぎて)かなしも
094.見る程の 物の條理(ことわり) 辨(わきま)へて 古典(ふるごと)多く 心得(こゝろう)るなり
095.小休(をやみ)なく 學びの窓に勵(はげ)むかな 我が踏む道に 入り初めの門(かど)
096.吹き迷ふ 嵐の前の 雪ならで 積み行くものは 智識なりけり
097.今年を 待つ間の長の 勉學(いそしみ)に 受くや試驗の 期も迫りつゝ
098.打續く 日々の解答(こたへ)の 優等は やがてぞ師父の 惠澤(めぐみ)なりける
099.友も惜し 友も懐かし 別れ憂く 身を思ふ故に 人思ふ身は
100.卒業や 舊(ふる)き幼時(むかし)の 悠情(おもひ)にも 猶まさりたる 樂思(みらひ)なりけり
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