歴史に定説なし。気になる古典・古事・古人・古文を総まとめ。


001.あきれたの かれこれ囲碁の 友をあつめ 我だまし手は 終にしれつゝ (鈍智てんほう)
002.はり過て なくれにけらし 白ふくに 衣着るてふ 尼のなりさま (女郎てんじん)
003.あしき木の もきとりの此 すたり物 ながながら柿 ひとつかはなむ (柿売人ぬき)
004.薪うりに 打出てみれば しらうとの 買へる高値に 欲ははりつゝ (山邊商人)
005.奥様に 拍子ふみ分 一曲の 声きける時ぞ 銭やかねじき (猿若太夫)
006.かゝが身の 沙汰せる恥に あく顔の くろきをみれは 気そつきにける (忠右衛門かゝもち)
007.飴の腹 味はひ見れば 味がない いなりの山に こねし土かも (飴中買)
008.我が腹は たつるにいたみ しかとする 世をうち針と 人は云也 (気積法師)
009.仮名のいろは さがりにけりな 文つらに 我身絵にふれ うかめせしまに (鹿野のこまん)
010.これ小哥 聞もうたふも 若衆は しるもしらぬも 大酒の席 (千枩)
011.あの野ばら 此島かけて 咲出ぬと 床にはいけよ 花の釣舟 (しんき高ふり)
012.旦那風 質屋のかよひ路 吹とぢて こぶくめの姿 しばしとゞめむ (僧正貧僧)
013.煩に みな肉おちし 身骨皮 肥ぞつもりて ふとく成ける (養生院)
014.銭かねを しのぶたこずり 何ゆへに みられそめにし 舞ならなくに (河原の舞太夫)
015.主のため 晴の供に出て 草履とる 我衣手に 土は落つゝ (奉公伝蔵)
016.立わかれ 鞠場のあちの すみに生る 松としきけば 沓の音とん (中納言ひらおくて)
017.すはやとる 闇夜もきがす たつたもの から瓜畠 中くゝるとは (瓜原なりひらいの朝臣)
018.冨士行の 法によるの身 はるものや 旅のかよひ路 人目よからむ (冨士行者年詣朝臣)
019.所帯かた みしかき足の ふみしめて つめほども世は しはくてよとや (いちや)
020.あびぬれは 湯に肌をなて 柔和なる 身を洗ても あらんとそおもふ (眉目よしの聟)
021.御訴訟と いひしばかりの 長縁に 埒明の殿を 待出つる哉 (訴訟法師)
022.売からに 草双紙でも やすければ むべかふ人の うれしと云らむ (本屋安売)
023.ねてみれば 度々に耳こそ すましけれ わが目ひとつの 夜にはあらねど (大寝の夜聡)
024.度々は 医者もとりあへず たはけやまひ もちひの持薬 あひ間/\に (疳気)
025.名をとらば 大高声の 沙羅鬘 人にしられた 諷ともかな (三条謡うたひ)
026.ふじの山 唐の者ども 心あらば 今ひと旅の 深雪めでなん (唐人公)
027.いかい腹 あきて泣るゝ いつも/\ いつ麦めしか 恋しかるらむ (中間勘介)
028.やまひものは ひえぞくるしさ まさりける 人めもかさの はれぬと思へは (源胸痛朝臣)
029.心あてに おらばやおらん ふれる粉の つきまどはせる 餅花のえだ (大路小路みつ子)
030.ある酒に つれなくしゐし 亭主より 赤づらばかり うき物はなし (壬生只寝)
031.朝出て ありたけの銭の なき迄に 吉野の遊山 くらす籠のり (坂上籠のり)
032.あつかはに 顔はらしたる 賤が身は 人ともあはぬ 慢じ也けり (張臂馬鹿頬)
033.おやかたの しかりくどきき 晴の日に 何ごゝろなく はなのたるらむ (此供者)
034.誰かにも 大平にせん 高ぶりの やつも我身の 主ならなくに (武士童殿風)
035.人は医者 心もちとふ ふりくすり 疵ぞおかしの 香に匂ひける (火つらやけ)
036.くすり箱は また宵なから あけぬるを 小者いづこに つゐふせるらむ (気よはりの藪薬師)
037.しろ粉に 風の吹しく 見せ棚は ちらめきとめぬ 渣ぞ立ける (粉屋朝ねし)
038.破らるゝ 身をは思はず しめて/\て ふたのゆもじの おしくも有哉 (おかん)
039.朝ゆふに 桧物士のわれ 仕なぶれと あまりになどか 下手のかいしき (ちやんげ桧物士)
040.死をみれど 色に出にけり 我欲は 物やほしきと 介のとふまで (寺墓もり)
041.悔捨やふ わかげには名も 立にけり 人づれにこそ あそびそめしか (壬生只居)
042.けづりきな かた木に袖を すりこすり すぐの松の木 ゆがませじとは (番匠童又介)
043.あびみての 水をは後に くらぶれは 昔は手あし ほめかざりけり (権中納言あつやみ)
044.おふものゝ 絶てしなくは 中/\に せつく人をも うらみさらまし (中納言あさまし)
045.あはれとも いふべき道は しらずして 身の馬鹿づらに 成ぬへきかな (慳貪公)
046.世間をば わたる皆人 中をたえ 道理もしらぬ 我こゝろかな (すねのゑせたゞ)
047.若もの等 しげれるやどの いみじきに 人こそくすめ ういて来にけり (浮ふ法師)
048.疵を痛み 敵の手なみに をのが身の きられて物を 思ふ比かな (源にげゆき)
049.身かきさすり 寝てのはだかの 夜はひえ 昼はほえつゝ 物をこそおもへ (おなか痛み薬呑朝臣)
050.うらぬ時 ほしからざりし 利分さへ 高くもがなと おもひける哉 (ふりうりの物高)
051.客とだに いへばいふ気の さしつ事 さしも汁たき もゆる加減を (殿原の亭主かたの朝臣)
052.はへぬれば ぬくる物とは しりながら 猶うらめしき 長ほう毛かな (藤原髭のぶ朝臣)
053.なくれつゝ 独ぬる夜の あくる日は いかに気のせく 物にかはあらふ (哥うたひ道者母)
054.本腹の やまひの末は かたけれは 灸をかぎりの 命ともがな (医道三知祖母)
055.瀧呑は たべて久しく なりぬれと 酒そ流れて 名はきこえける (大上戸金蔵)
056.あられなき 子もちの外の おもひ出に 今ひと度の 風流もがな (和泉屋おせき)
057.せりあひて みしや無利共 わかぬまに いひほぐれせき よはる負かな (無利数奇おきく)
058.ひがし山 あそぶさゝはら 身はふけど いでそよ人の 花車なやはある (内裏おさん)
059.やすらはで 寝なまし物を 酒うけて かたふく迄に 樽をみしかな (赤づらのおまん)
060.お湯の山 いくとて道の 遠けれは またふみださす 先は毒たて (腰気身内室)
061.薫物は ならの土産の 八重一重 けふ爰許に 匂ひぬるかな (傾城太夫)
062.身をほめて いふそらごとに はかるとも 世にあるさかし 人はゆるさじ (せんしやうおげん)
063.今は只 小舞絶なん とはかりに 人だめにして いひをしゆかな (隠居能太夫いちまし)
064.ぶらり/\ 宇治の川狩 たれ/\も あそんでわたる 人のあぢな気 (権十郎沙汰よき)
065.売ず侘 ほさぬ鮎だに 有物を 塩にくちなむ 名こそおしけれ (嵯峨おみつ)
066.丸裸 哀とおもへ 寒垢離は 鼻より外に すゝる物なし (大麁相行人)
067.晴の夜の 婦ばかりなる 小枕に 髪うすからん 名こそおしけれ (ず坊内儀)
068.苦労にも あらでうく世に ながらへりや 是然るべき 夜の月見かな (繁昌院)
069.あそびうく お室の山の 紅葉見は 桂の川の 月見成けり (能なし法師)
070.ともしさに 宿を立出て たづぬれば 円山も同じ 客のかねくれ (霊山法師)
071.夕ざれは 門出の舟路 音ふれて あらき波間に 大風ぞふく (だいたん常の気)
072.音をきく 尿しのばゞの きたなきは かけじや袖の よごれこそすれ (養子大事家のお乳)
073.だゞくさの 庭のさくらの 咲にけり わが目の霞 たゝずもあらなむ (権中納言だゞくさ)
074.うきやりける 人ははづさん 知音ぶりよ 是然りとは つのらぬものを (いな者年寄朝臣)
075.ねぎり置きし さしもの質を 命にて あはれことしの 極もすぐめり (不自由物なし)
076.京の町 つい出てみれば けさ笠の くもりにむかふ うれも人なみ (法性寺笠売時宜軽薄大気大吉)
077.背をくゞめ 娌にせかるゝ 親子中の われても末に なをらんとぞ思ふ (舅ゐん)
078.あはれ至極 加様利とりの 商人の いく借銀を すめぬ先無利 (皆さまのかねかり)
079.薄の衣裳 きかめく雲の 絶間より もえ出る地の 色のさやけさ (哥舞伎太夫うきすけ)
080.ながゝ覧 心はもたす しら紙の すかさでいつも 物をこそいへ (短気者院おふり)
081.ふる狐 啼きつる方を 詠れば たゝあかめしの わけそ残れる (有徳大福左大臣)
082.米に侘 扨も後生は あるものを うきに絶ぬは 阿弥陀なりけり (道心法師)
083.世の中よ 餅こそよけれ 思ひ入る 山のおくにも 茶屋ぞあるなる (廣太物くふの太夫損せふ)
084.存命は 又子の子もや しのばれん よしとみし予そ 人はほめてき (藤原器用介子孫)
085.終夜 後世おもふ事は 絶やらぬ 部屋の昼さえ 余儀なかりけり (信よひ法師)
086.あがけとて 酒やは物に 狂はする 酔泣がほの 我なみたかな (酔狂法師)
087.酔ざめの 時宜もまたひぬ 酒の場に 茶はたて出さず いやの湯をくれ (茶くれぬ法師)
088.何か絵の 芦のかれ葉の 一もとに 気をつくしてや 染わたるべき (紺掻者院ばいた)
089.手間の直よ とへならとへね はからへば 仕なぐる事の ごはりもぞする (職人内義)
090.見せはやな おしはの尼の 小袖だにも くれにぞくれし 物はおします (隠居者院妙裕)
091.すりきりす なくて霜夜の さむいのに 着物かり出し 人めよくせん (お狂骨せんしやう寒大政大臣)
092.我達躰は 塩路にみゆる 海士乙女の 人こそほめね かづきぶりよし (二条通おすぎ)
093.世の中は 銭かねもがもな なきさけび あまりおぼねの たゝでかなしも (釜屋う右衛門)
094.さんおきの やどの秋かぜ さよふけて とふ人さむく 横手うつ也 (算おきまさあい)
095.覚えなく うく世の席に あそふかな 我のむ酒に しみそめの袖 (酒大僧正自慢)
096.はなさせぬ たらしの意気の 君ならて ふりうく物は 徳利也けり (入道酒太上戸大臣)
097.来ぬ客を まつぼの茶だす お数寄屋に やする火ばしの 身もこかれつゝ (御忠功茶道)
098.風いとひ まるのおかわの 用意して むさげぞ老の しるし也ける (おぢい古流)
099.下手もうし 下手もうらめし あぢきなく 名をおもふ故に 物おもふ身は (後藤院)
100.物数寄や ふるきねごろの おしきにも 猶あまりある お菓子なりけり (潤沢院)
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