歴史に定説なし。気になる古典・古事・古人・古文を総まとめ。


001.業といふ わざの中にも たなつもの 作る業こそ 國の本なれ
002.種かへて うゝるとならば 乾き地は 卑濕に適ひ 砂地は埴つち
003.稻麥も 粟稗豆も とし/\に すゝみしたねを 作るべきなり
004.鳥の聲 草木の色を うかゞひて まくたなつもの 時なたがへそ
005.日うけよく 風ふきかよひ つちめよき 田を苗代の 床と定めよ
006.種田をば 冬のうちより 耕して おり/\肥糞を 施こすがよし
007.蒔おろす 稻の種をば 寒の中 水撰するが 肝要としれ
008.鐵氣すみ 鹽氣を含む 流れには かならず稻の 種は漬すな
009.稻種を 池川井戸に ひたすなら 俵のなはも ゆるくしめおけ
010.苗床は 廣くこしらへ 稻種は うすく蒔のを よしと知るべし
011.苗代に 籾まくならば 晴るゝ日の 午前十時を 限りにはまけ
012.水淺く 育し苗は じやうぶにて うへいたみせぬ ものとしるべし
013.橘の 香にさみだれの 時しりて 植る早苗の ふしなたゝせぞ
014.數拾歩に 植る早苗を 投うつな かならず手にて 配りおくべし
015.蕪大根 日の出ぬ中に まく時は むしのつく事 すくなしとしれ
016.とくうゝる 早苗のかずは 三四本 おそきは五本 六本としれ
017.挿うゝる 其稻苗の 多きのと すくな過るは ともによからず
018.挿うゝる 早苗のうねを こゝろせよ まがり八斗に 直ぐの壹石
019.千町田に 植る早苗を 急ぐとも 風の吹日は うゑざるぞよき
020.千町田に 水引せぎの 兩川岸は 草かりはらへ 幾たびとなく
021.植はてゝ 草はびこらぬ 內に早 田草引べし いくたびとなく
022.おこたらず 勤し人の 丹誠は 秋のみのりの 穗に出てぞしる
023.瘠田には 稻の肥しも 二三度に するこそあきの 實のりよきなれ
024.おり/\に 潮のさはる 稻田には 鹽田のたねを まくがよきなれ
025.水あふる 洿田にうへる 稻種は 中稻晩稻を とりまぜてまけ
026.困ほし 刈ほす稻は 地干より 棚かりまたは かけぼしにせよ
027.小山田の 楯に掛ほす 稻草は しがれぬ內に 刈るがよきなり
028.えり分て 蒔や五穀の たねこそは 必すおほき 實りあるなれ
029.えり分る 稻麥黍の たねこそは 穗先の方を よしとするなれ
030.粟稗と 蜀黍たねは 穗のさきと 本をのぞきて 中ほどぞよき
031.豆小豆 蠶豆るひは そのみきの 中より下に むすびたるよし
032.草綿種は きのなかほどに 麗く 口をふきしを 撰び採べし
033.茄子胡瓜 菜瓜や西瓜に 南瓜こそ 二番に結ぶ 種がよきなれ
034.牛蒡をば 幹をのぞきて 枝にのみ つきたる種を 撰び採べし
035.えり分る 蘿蔔胡蘿蔔 蕪だね 枝をのぞきて みきの實をとれ
036.里芋の 種は子いもを うゝなれど 二年目までは 親芋もよし
037.諸の 種はえらみて 蒔とても 肥糞せざれば かひなかるべし
038.杉扁柏 さはらや松の 種とらば すぐなるものと 病なき木と
039.栗椚 毒荏その外 くだものは 唯なかごろに おつる實ぞよき
040.道とほく おくる落葉の 木苗をば 秋の末より 冬をよしとす
041.國とほく はこぶ杉苗 まつ扁柏 いづれも秋と 春がよきなり
042.蒔うゝる 草木培 おこたりて 育ち惡しきを いふは何事
043.接木せば 砧木接穗の 腹と腹 脊なか合せは つかぬものなり
044.居やしきの 風よけ火除の 木の下は 蕗うど茗荷 蒟蒻ぞよき
045.居やしきの めぐりに植る 風よけは 柿栗梨に 梅とすもゝよ
046.板垣や かはらねりべい 石よりも 桑山梔子に からたちのかき
047.譲あふ 畑の境の 印しには 茶の木にまさる ものなかりけり
048.境をば たがひにゆづり 堀せばく 田畑の道も きり込なゆめ
049.往來する 田畑山みち 里のみち 四季の四たびに 繕ふぞよき
050.池に川 堀水除の つくろひは いづれも春の 手すきにてせよ
051.無機有機 種々のたぐひも 持主の 足に上こす こやしなきなり
052.高々に 積重ねたる こやしをば 雨に曝すは かひなかりけり
053.おこたらず 夜は繩なひ 俵をば 冬より春の 手すきにてあめ
054.掃よせる 裏や表の 塵あくた 集めまとめて つみこえとせよ
055.時々に いろり竈の 灰とらば こゝろ注ぎて あやまちをすな
056.蠶せば わせなかおくと 桑植て 其つぎ/\と はますべきなり
057.かひこべや 造らば風も 吹かよふ かはきの土に むきは南よ
058.かひこべや 處々に引窓 煙りぬき 松の天井 屋根はかやぶき
059.かこひ置 かひこのたねは 煤莨 あぶら澁茶に 𪉩をこそいめ
060.蠶だね はへ出るころは 上を下 かけ換てこそ いろは揃はめ
061.ひと色に なしたる蚕の はへる共 初手は殘らず 掃捨るなり
062.くひのこる 桑の青葉の 濕氣にて ねむらぬ蚕は 病とぞなる
063.春秋に さしきする木は 多けれど 夏立ころは 常盤木ぞよき
064.夏のたつ ころこそ椶櫚と 常盤木は うつし植の 時と知べき
065.三椏は 日かげなる地と 谷洞の 小石交りを よきとするなり
066.楮をば 南東に むかふたる 日うけよき地に つくるべきなり
067.柿夏木 うつし植るは 秋の日の 白露ふかき ころもよきなり
068.竹きらば 二年竹をば 切のこせ きりたる竹の 株はうちわき
069.薪をば 秋の落葉の ころよりも まづ若春を 限りにぞきれ
070.新しく つくる堀溝 水とらば いくたびとなく 木灰ながせよ
071.開けゆく 世には進みて 耕すも 蒔も植るも 改めてせよ
072.年/\に 採實まきとき 穀の名を 農事日記に 記おくべし
073.舊地 恐地もきらふ ものあれば 去年の日記も 調みるべし
074.さま/"\に 改めかふる 農業も みとせためして よし惡をいへ
075.心せよ 人のこゝろの よしあしも つくりのうへに あらはるゝもの (勤勉)
076.油断せば 空しくきゆる 時の間を 拾ひ集めて 業をつとめよ (勤勉)
077.うゝる木は 花も實もさく まかぬ種 かならず生へぬ 世の中と知れ (勤勉)
078.暑き日も 寒き朝たも こゝろして 烟草に時を 費やすなゆめ (勤勉)
079.世の海の 辛きしほ瀬を 渡るには 稼ぐ外には 船なしと知れ (勤勉)
080.やとはるゝ 女わらべも 馬ひきも 己が爲とて 心つくせよ (勤勉)
081.春夏の 田うちくさぎる 苦患こそ かならず秋の よろこびとなれ (勤勉)
082.家内みな 翌日の仕事の 手配は 毎夜相談 とげておくべし (勤勉)
083.何事も つねに人より てまはれば 田植も秋も 疲すくなし (勤勉)
084.鍬まぐは 蓑やその他の 農具をも 春の手透に 繕ふておけ (勤勉)
085.人多く 雇ひつかはゞ 耕すも 區こそは分て するが善なれ (勤勉)
086.稼ぐとも まづ儉約を 守らずば かならず貧の もとゐなるべし (節儉)
087.衣食住 おごらぬ人は おのづから 家の榮ゑも むくひくるなり (節儉)
088.思ひ見よ 日に一錢の たくはへも 二十五年に 百圓となる (節儉)
089.あら海と 渡る船より あやふきは 貯へのなき 人の身のうへ (節儉)
090.五穀の 實りよきとて 怠るな みのりよからぬ 年もあるなり (節儉)
091.なか/\に 世を思はねば 世は安し 世を思ふ身ぞ 世はくるしかる (雜)
092.争そふな 友すれすれば 木も草も まづ己が身に 疵はつきける (雜)
093.むすび合ふ 夫婦は家の 本なれば 顏形ちより 業をゑるべし (雜)
094.めしつかふ おんなわらべも 悲慈ふかく めぐむ家こそ ながく榮ゆれ (雜)
095.牛馬の つくる荷物も かぎりある 程を知ねは 苦るしますなり (雜)
096.仁愛の 心すてめや 身にうとき 杖だに人を たすくるものを (雜)
097.世をうみの あだ波あれば 屋船をも 油斷する身は 覆すなり (雜)
098.雨風の 吹や晴るを 前知ときは 翌日の仕事の 手配ぞよき (雨の占)
099.星近く 大きくみゆる 時こそは 必ず雨と 知てたがはず (雨の占)
100.太鼓うつ おとや琴引 聲までも 濁るは雨の 兆しなりけり (雨の占)
101.蝸牛 大きなるもの 出ときと つばめのひくう 飛も雨なり (雨の占)
102.鶏の たゞ時ならず 時作り 驢馬のしば/\ いなゝくも雨 (雨の占)
103.川ののろ 多くながるゝ 時こそは 旱するとも 雨降としれ (雨の占)
104.春さむき 夏蒸秋の 冷しきと 冬暖は みなあめとしれ (雨の占)
105.冬さむく 小鳥むらがり 鳴ときは 必ず雪と 知てたがはず (ゆきの占)
106.冬つきて きふに暖 なる時は 雪降ものと おもふべきなり (ゆきの占)
107.もろこしの 根はりつねより 高ければ 其年あれの あるとこそしれ (風の占)
108.村からす 天空にたはむれ 鳴ときと 猫の立木に 爪磨ぞ風 (風の占)
109.鵯の 鳴聲たかく 歇まざると かもめむるゝは 大風としれ (風の占)
110.快く 牛のかしらを うごかすと 羊の躍り たはふるもかぜ (風の占)
111.隊なして 海豹の岸に ちかずくと 大に海の なるこそは風 (風の占)
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